東と西のあいだ

ユーラシア大陸を横断する二つの陸路と
東南アジアやインドの港を経由する海路によって、
いにしえの時代より深く結ばれてきた東洋と西洋。
シルクロードと呼ばれる交易路によって、
東西文明が自然と混じり合い、
西洋のエッセンスが各地域の風土や食材と結びつくことで、
個性豊かな食文化がアジアに花開きました。

こうした歴史を紐解き、現代に重ね合わせていくと、
多様な文化と価値観が混じり合いながら、
時代に新しい光を照射する「東京」は、
時空を超えたシルクロードの終着点と言えるかもしれません。
そんな風に世界に開かれたこの街で、
これからどんな「食」を紡いでいくべきなのか?
その問いに対して私たちが出した答えが、
創造的な食体験を提供するレストラン&サカバ「Dōngxī」です。

私たちが目指すのは、
シルクロードのように地域や時間軸を越境し、
その「あいだ」に時代の感性を吹き込みながら、
まだ“名前のない料理”を生み出すこと。
先人の叡智を洗練された手法で磨きあげながら、
旧来の常識や枠組みにとらわれない
グローカルな食文化を「東京」から発信していくこと。

食への飽くなき冒険と終わらない探求を続けながら、
新しい物語を紡いでいきたいと思います。